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試奏したベースのインプレッション
Adamovic Super Nova 5st
2pcソロモンパドゥークボディ、5pcソロモンパドゥークネック、オリーブ指板。HäusselピックアップにHump Backプリ。
連続してお借りできたスーパーノヴァですが、製作年も離れているようですので図らずも新旧比較インプレになりました(前回のインプレ)。今回はアダモビッチの代理店otfの越野さんからカニカニベースでお借りしました。貫禄のある外観なので楽器の成長を信じているワタシにとっては色々と興味津々な部分があります。
さて手元に来た当初よりネックが結構動きました。カニカニベースでは毎回ネック負荷がかかります。他府県はもとより道内からお借りしてもネックが動きます。輸送の環境が過酷なんでしょうね。
でも様子を見ながら家に数日置いておいたら調整無しで許容範囲に戻してきました。ロッドで反りの状態をコントロールしているわけではなく素直な挙動をしていました。
外観は結構インパクトがありアダモビッチ標準のオイルフィニッシュで経年変化とワックスを塗布されているそうです。ジーンズじゃないけど越野さんの育成の結果ですね。
ナットとフィンガーランプは変わった素材だなあと思って聞いたらいたら3Dプリンターで樹脂を加工し作成されたそうです。
ボディのコンターなどは現行のモデルのほうが思い切って加工してある印象で、先日お借りしたアダモビッチと比べると素朴な魅力があります。体の当たり方がゴツくてメーカーイメージの洗練された女性的な感じが薄いです。
鳴りは経年の弾き込みで素晴らしい。もともとSN自体よく鳴るのだけれど、さらに軽やか。
C線のつながりがすごく自然(言い忘れていましたがhi-c仕様です)。元はどこのメーカー?と思っていたら最近出たアダモビッチオリジナル弦だそうです…ってCMみたいな文章になってしまった。
SITはメーカー自体一度も試したことなかったけど良いですね。柔らかい弾き心地でちょっとベース本体に負け気味だったかもしれないけどC弦はすごく歌わせやすかったですよ。鳴りの軽さもこの弦が影響していそうです。チョーキングはしやすいし、ネック太いけどニュアンスも出しやすい。
フィンガーランプはあってもなくてもどちらでもって感じなんですが、この影響かわからないけど親指弾きがやりやすい。リアPUがブリッジ寄りでも欲しい部分にランプがあるってことだろうか。
リアPUがこの位置だとでスミスのようにフェイズしたコリコリサウンドも出ます。PUは大好きなホイズルでフロント / リアでサウンドが本当に変わる。タップも良いぜ~。
ハンプバックのプリは評判はよく聞いていたけど今回が初体験。実直な性能でスタジオでは調整がとても楽でした。midが「わかって」て大変優等生。しかし魔法ソース二度付けの色濃いものは需要がないのかねえ。嗜好品と割り切ったものを久々に試してみたいよ。
アダモビッチの最大の売りである仕様木材については、馴染みがないのでこの個体の鳴り方にちょっと戸惑いました。レンジ感としてはまとまっているんですが、弾き方の強弱ではあまり表情が付かない印象です。オープンじゃないわけでもないんだけど…。定番材に洗脳されている証拠ですかね? オジサンになると頭が固くなってきていけないね。どうしても手のひらから溢れない範囲を求めて保守的になってしまう。
でも多分スラップバコバコまで強インプットすれば別で、コリンとした音色が楽しいんじゃないかと思います。
珍しい材でベースを作るなら一般的な材と鳴りの違いを感じたくなるはずだろうから、使用木材によってはもうワンサイズ大きいもの(いっぱい使っているもの)も欲しくなるので、他のモデルも弾いて比較したいね(なおスーパーノヴァはマスタビルドシリーズで継続モデルとなるようです)。
(2020/07/28更新)
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