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試奏したベースのインプレッション

freedom custom guitar reserch RUMP bass

カニカニベースで空也さんからフリーダムの面白そうなベースをお借りしました。仙台に伺った時訪問ドタキャンをしてしまい(申し訳ありませんでした)、でも交流は途切れずこのような運びとなりましたイエーイ。モデル名はランプ、アルダーボディ、ローズウッド指板、パッシブで面白いPUが付いています。

とりあえず手にとって鳴らしてみるとRickenbackerの暴れた感じが出せました。これPUのおかげかね? PUは初めましてのTVジョーンズというメーカー。ビザール系なんで歪っぽくバインバインという音色かと思いきや、雰囲気は残しつつ現代的にネガを解消した性格のものでした。バーポールピースもフロントは直線、リアは指板Rに合わせて湾曲しており、出力バランスを取りやすいように配慮されています。そしてシリパラを無段階で調整できるという機構、初めて使ってみてナルホド~という感じでした。この機構、もっと繊細なPUでやってみたいね。Twitterに上げたようにバランサーを動かしたときのミックス具合が、フロントとリアで違うことを確認。

さてボディシェイプは変わっているけど体のあたりは不自然に感じません。スケールが短いとステージング、チョーキング、取り回しが良くて感情を込めて弾きやすいですね。楽しいと体が動いてきて、それにつられてフレージングも影響されるパターン。ギタリストっぽく出来る・・・というか普通のベースではこういう感じに自由に動けないしやろうとも思わない。その場に釘付けられる物理的制約がフレージングにも影響するのね。これは素晴らしい発見でした。

ショートスケールなので和音はやりやすい。スケールが短いと響きが良いような気がする。ローが出ていないというだけ?一方、音程感はハッキリしない所がある。というか倍音構成がスケールやテンションによって変わるという話か。和音とスケールの関係をもっと知りたいなあ。指での表情は付けやすいけど、バーン荒々しく鳴るだけでF-bassみたいな繊細なことは出来ない。そこがリッケンバッカーっぽいと感じたのかも。弾きやすさでショートスケールの曲level 42, stanley clarke school daysとか、もしくは音で70年代ロックに良い塩梅です。

ステンレスフレットの音は前面に出てきてエンハンス効果はあるものの、曲調によってはかなり目立ってしまうかな。結構トーン絞らんとうまらない。実はこのベースで一番感じたポイントはココなんです。昔弾いたフリーダムのベースでも感じた、硬いフレットが叩かれている音。Millennia hv500を通したときに強調表示にされるカキッとした音域に似てるのがスラップしたときに出るのよ。これを音抜けと取るか、ノイズと取るか。

総評としてはライブで生きるベースだね。バンドで合わせて楽しく演れるキャラクターのベース。周りがベースに期待していることは十分こなせる基礎力がある。でも拗らせているオレたちにとっては、もっと先を求めたい。ベース単体で夜中に弾いて音に聴き入っていても、暗闇から覗き返してこない。逃げ回って部屋に逃げ込んで鍵穴覗いたら向こうも覗いてたウワァーが欲しい(その後便器を舐め取るように掃除することとなる to be continued...)。快楽度を上げるにはアンプが重要になってくるかなあ。

(2021/08/02更新)