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試奏したベースのインプレッション

Rickenbacker 4003 4st

カニカニベースでありがとうございます!久っしぶりにリッケンバッカーが弾けました。15年以上ぶり。あれから100本以上弾いてきて、なにか気がつくところはあったんでしょうか? スペックはメイプルボディ、ローズウッドかパーフェロー指板(ブビンガ説あり)、PUまわりはオリジナル。フレットはCTと同じくステンレスのジェスカー57110に打ち替えています。

持った感じの第一印象はネックがまあ太い。6弦弾くしfbass系のネックも好きなので支障はないですが、Ibanezハンドの方はいやがるでしょうね。E弦1フレットはDigwallB弦1フレットの方が弾きやすいほど(笑)。ボディは薄く角が立ってはいるが、振り回せるコンパクトさがあります。

指板パーフェロー(かローズウッド。どちらにしても硬い材)でメイプルボディなので分厚そうな適当っぽい塗装があっても反応早い。アタッキーなのでゴーストが気持ちいいです。フレット打ち替えでしっかり反応してくれるせいかもしれない。

フロントPUは基音成分が多いせいで音程がビシッと決まってビーム感、リアは倍音が多くて歪みっぽさもあるレベル。PUがピーキーなのかあ? バランスは曲によって取るんだろうけど、使いこなしがすぐには出きないなあ。

なんだかヘッドホンで聴いてもアンペグの冷蔵庫が鳴っているような低い振動を感じます。これがロックにピッタリ。そして1音1音が抜けてくる。大きいエンジンが回っているような重低音は、ネック上で弾こうもんならブンブンですよ。これはフロントPUが5フレットハーモニクスを拾わないのと関係している気がしてならない(※1)。

PUも含めて深いぜ!PUの切り替えは両PU使用のセンターでミドルを凹ませた音。それぞれのPU単体は楽曲における距離感、居場所を調整するイメージです。トーンは使えないな(笑)。そしてリアのボリュームのほうがだいぶん大きいのはセッティングでしょうか仕様でしょうか? ドスをカマしたいなら24フレットあたりに一つPUを置きたいですね。ギブソンしかり。

現代のベースがいかに洗練されているかよくわかって、なんだかベースの未来に希望が持ててきた。やはり新しいものは良いぜ。共通した風味があると個人的に思っているブルベイカーの方が洗練されてて絶対に良いベースだ(笑)。アタックのバコーン感はRICの方があるけどブルベイカーもいい線いってるわ。

Rickenbackerは6角形のバランスが悪いんだけど、その分尖っている部分があってそれが個性という感じ。じゃあ凹んでいる部分が弱点かというとコンプレッサー然りひずみ然り今の高性能機材でどうにでもカバーできちゃう。それどころかカバーした部分はカバーしたその機材の味が出てくるので複雑な味になり良いんですよ。歪に逃がすかナチュラル系コンプで均すか、例えば真空管アンプなんかで昔はカバーしていたんじゃないかな。そうやって工夫すると弾く楽しさは全然劣っていない。ただLINE直のヘッドホン環境で生のママだと、今の機材と比べて全然ダメだと感じます。

※1: ハーモニクスの件 http://kuma-san-mac.com/smnr_eb/deadpnt.html


ピッキングの音を強調して、かつ歪ませてに相性がめちゃ良いです。

だけど低音が出ているのでベースの仕事はこなしつつ…ウワモノ領海侵犯「ベースギター」なわけ。

ヒーローとか自己顕示欲オバケとかの武器としてふさわしいので、日陰者精神で装備すると死ぬ。ちょっとした変形ギター位に思っておいた方が道を踏み外さないかもしれない。

(2024/06/18更新、2024/06/22動画追加)