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試奏したベースのインプレッション
Spector NS-2 preKramer
私生活の変化で数年は続く予定のカニカニベースのインプレです。賛同してくれる方の存在がマジありがてえ!
今回は長年仲良くさせていただいておりますcycoさんに、コンプマスターとして有名ですがスペクターも、なにか会的なことやるくらいマスターだったよな…?と言うことを思い出しこちらからお話を申し出て快諾していただきました(笑)。
🎸 @nice_n_groovy さんのカニカニベース🦀😝 pic.twitter.com/dyXb7qf51X
— たーみー (@aspic2com) 2019年5月18日
🎸カニカニベースでお借りしたSpector。今更ですが語尾torなんですね😇 よく知ってる形なので外見上は見どころが少なく感じるかもしれないけど、やっぱり音ですね。いやーオケに負けないし、音源と同じ音がする… pic.twitter.com/OtSapQqBWs
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月2日
🎸 @nice_n_groovy さんの詳しい解説pdfを読んで勉強したのですが使用木材が書いていない。メイプルかな? でもそんなことは多分重要じゃないんでしょうね(笑)。MUSICMANと同じ話で基本回路音だね。
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月3日
解説どおり塗装がぶ厚い鳴りですが、思いの外、音がとても伸びます。結果ナチュラルコンプ。 pic.twitter.com/OMZWYgCFlg
🎸ピックアップはEMGのPJ。でマイクルルのインプレでも言っていることですが、PJは振り切り使用の法則が当てはまらず、バランサーはむしろその間に置いた方が良い結果になるという。面白いですね😁 ただPが音作りの主体になっているが、もちろん単体でもプレベの音は出ないよhttps://t.co/zQX202sZ93 pic.twitter.com/U455syk0iI
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月4日
🎸プリアンプはHAZ Lab製とのことですが、EMGの前身の会社だっけ? 個性しか感じない2band EQの効きとサウンド😁 ピックアップと同じくらいこちらのサーキットの影響が音に反映されていると感じます。どちらの帯域もブースト量、Q幅、カーブいずれも強烈。 pic.twitter.com/sJmLmwkpgz
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月4日
🎸ペグ、ロックピンはシャーラー。ブリッジもそうだろうね。よく見ると弦で押さえているタイプなのか?これがデッドな鳴りに関係していると睨む(つまり重たい)。30歳オーバーの楽器なのでペグなどヘタリがありますが、いろいろと調整の上でバランスしている楽器なので実際何もいじれないでしょうね😉 pic.twitter.com/bBBY4lxCbT
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月6日
🎸ところで出力はものすごく大きいベースなんですが、EQについて追記。lowを上げると巨大なステージでライブをするバンドの音になります。ナニコレ🤣 出音が既にCDなどの音源の音なのはこの低音域設定のせいじゃない? hiは金属的ですが9時よりカットはできないね。両方とも9時15時の範囲で使うー。 pic.twitter.com/0nf0Zhu9J2
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月6日
🎸スルーネックなのが塗装の上から見えます。塗装が薄いんじゃなくてライナーが出ているように段差がある。年数が経って木が収縮したのかな? ハイポジションの演奏性はもちろん高い。コンプレスされてて出音も補正されているから、低音弦の高音域から繋いで弾いても、音色の違和感は少なめ。 pic.twitter.com/4J2l1gUJ27
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月9日
🎸フレットピカピカ、手入れの行き届いた指板ですね😙 ローズウッドの厚みは標準的です。このクラウンインレイと白ボディ、プリクレーマー期いうのがcycoさん的に超重要ポイントとのこと。
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月10日
スペクターってユーザーサークルが超キッチリしててスゴいですが、毎回イイねしてくれるのもスゴい(笑) pic.twitter.com/EpPBvB76ty
🎸2:2ペグ配置のヘッド。ナットはブラス。スルーネックだからこっち側にトラスロッドがある訳ですね。ヌメっと反射する柔らかい曲線。 pic.twitter.com/xDL0jwH9BR
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月12日
🎸カッタウェイも邪魔にならない…と思うんだけど普段6弦弾いてるから弾きやすく感じるだけかな(笑)? 小麦粘土で造形したような優しい曲線をここでも感じる。特徴的なボディバックのカーブだけがエルゴノミクスではないね。
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月13日
しかし焼けずに白さを保ってますね。日傘さして歩いているんでしょうね☀ pic.twitter.com/t0mFrICh8m
🎸ジョイント部。ボルトオンのガチャガチャとした戦車っぽさとは真逆で、宇宙人の股間みたいにぺろんとしてる👽 ネックシェイプは機械造形なのにジョイント部からお婆ちゃんの陶芸に切り替わる感じ。ベース1本の中で、様々なポイントで振り切った選択をミックスしている手法は示唆に富んでる。 pic.twitter.com/KVdE7JcFDg
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月14日
🎸湾曲したボディバックとスルーネックの凹凸がうっすら見えます。実は重量は結構あるんですが、バランスが良くて負担はそれほど感じません。IbanezのSRやWarwickを始めこのシェイプを頂いてるベースメーカーは多いですけど、河原の小石のように似たデザインに集約されていくんでしょうかね🤔 pic.twitter.com/w2iagV9bUH
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月16日
🎸プリアンプのhaz lab全景。出したい音って言うのがあってEQはそれを強調するためにある感じ。カット方向に回してもフラットには近づかないです。ワンキャラクターのベースで、幅は2PUのブレンド具合で出す感じ。かなり決め打ちのベースで思いっきり仕事寄り。サドウスキーと近い性格では? pic.twitter.com/zE3hKI0bDb
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月17日
🎸とうとう撮りためた写真がなくなった(笑)。ヘッドホンではたくさん弾いたので、今週末にはアンプで試そうと思います。スーパージャンキーモンキーとか弾くと、他のベースでは出せなかった音が出てスッキリします😙 反面ワンキャラクターで飽きがくる感じ。 pic.twitter.com/lPJN2Tbmqv
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月18日
🎸カニカニベース期限のspector。ある程度の音量で弾くつもりだったんだけど娘が昼寝タイム👶!今週返送致します。sadwsky以前の現場ベースという総評。爆音試奏で印象変わるかな? pic.twitter.com/xW6yl32uMG
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月23日
🎸最後にスタジオで弾けました。ヘッドホン環境でもそうだったけど、センター感がよりスゴイね。音楽の中で場所取りがきっちり。その場所が時代感ある。レンジも広い狭いじゃなく、こういう形こういう場所ってタイプ。そしてリアPUも全然使える。 pic.twitter.com/o2LOThvziA
— たーみー (@aspic2com) 2019年6月30日
(2019/08/07更新)
それでは補足インプレしていきましょう。スペックはメイプルネック、ローズウッド指板、メイプルボディ。PUがEMGのPJでプリアンプはHAZ Lab。
ツイートにもあるようにcycoさんから取扱説明書をいただいています。サイトも閉じられてから久々に読むcycoさんの文章、いやー良いもんですよ(笑)。転載OKいただいたのでご確認いただければと思います。資料保存の意味も込めてそのままです。
解説
私の理想のルックス、すなわちプリクレーマーでクラウンインレイで白です。この仕様はSynchronicity の頃のSTING、BBQ BANDの人、CULTURE CLUBの人、等がイメージ。85年製はプリクレ最晩年です。プリクレNS-2の最終シリアルは1007ですから。
他のSpectorのボディに比べるとなぜかボディが太めです。ヤスリがけが削り足りない印象です。そして塗装が厚塗り。これでリフィニッシュではなくオリジナルです。研磨も足りない印象です。恐らくこの時期はクレーマーへの売却予定もほぼ決まっていて先が見えている運営ですから職人の作業の質になんらかの影響を及ぼしたのかもしれません。
ネックは幅広で頑丈。今のSpectorみたいにカーボン補強入っていないので薄めです。指板は色の薄いローズウッド。塗装をしてあるかのようなつやつやの表面ですが無塗装です。指板の側面のクリア塗装はすっかり剥がれ落ちています。
Spector仲間の多くはこのベースを持つと「激重!」と言います。メイプルボディの重いやつは本当に重いと言われるアレです。ですが私自身は運搬時とケースの出し入れ時ぐらいしか重いと感じません。ストラップで背負うとあまり重さが気にならないのはまさにエルゴノミクスデザインの賜物なのだと思います。
リペア箇所
入手時はノンリペアのフルオリでしたが、私の張る弦ではナットが低すぎたのでメイプル薄板を履かせて対処し、フレットファイリングもしました(ラムトリック竹田氏に依頼)。
サウンド
Spectorの音は一概に「ズンビン」と形容されます。剛性と質量で固めて、弦振動ばかりを拾うタイプ。当個体の場合ボディが重くそこにテーパー弦を合わせていますので木鳴りが収まって「ズンビン」するにはするものの、ピークやムラがなく全体によく締まって整った出音になっています。 基本的にコンプの要らない…というかまるでノーマライズ後?のような、サンプリング音源みたいな印象。ちゃんとしたアンプとキャビを使い大音量でCDなどをバックに合わせるとその音源に入っているかのような錯覚を味わえることもしばしばあります。
愛してる楽器の思い入れをうかがうのは楽しいですよね~。
年代なりのお疲れ具合は各所に感じるも、顔のシワ一本一本まで愛着があってのオールドでしょうから私がこれから言うことはただの難癖ね(笑)。こんなことはcycoさんも百も承知のことと思いますが、消耗品関係はどうしても気になる。ペグ、各ポット、ジャック、エンドピンを新品に変えたらかなりシャキッと生まれ変わる気がします。キャラクターにはあまり影響せず新品当時の方向に戻るんでは?
サウンドは往年なんだけど、こういう音のジャンルってかなりの曲数あるから全然現役で使っていける。一番得意なことだけさせておいて、苦手なジャンルは他のベースに任せればよかろうなので、ほかはオリジナル仕様に敬意を払うが正義。
しかしここまでデッドな鳴りのベースはあまりじっくり触ったことがなくて、とても楽しんで試奏させていただきました。ワタシはオープンサウンドが好きだけどこれはこれで悪くないのね(笑)。6弦を弾き始めたから嗜好に幅ができたのかしら? 勘違いしないでほしいのは鳴っていない楽器って訳じゃなくて、鳴りがデッドなんですわ(原因は塗膜厚説)。ナチュラルコンプでスラップが音楽の邪魔にならない反面、快楽度は落ちます。
レイアウトはPJでもプレベやジャズベの音を狙ったものではないでしょうね。外見では若干寄せつつ借りた衣をまとっているだけでしょう。これがどの程度コンサバ層に響いてセールスに寄与したか、80年の状況はよく知りません。
あと全体的に洗練されていないのが意外でした。今のスペクターは機械も入って製品精度が上がっているだろうと思うけど、この個体はエイヤッと作っている感じが時代をまた感じさせてくれました。粗さは適当さって意味じゃなくて、ハードウェアも音もベストと思った状態がいくつか場所によってある、それをうまく統合できていない感じ。色々なアイデアのジョイント部が慣らされていない感じ。コンセプトの消化と反映にある程度時間が必要だったんでしょうね。バキシムだ。
(2019/8/27更新)
cycoさんのSynchronicity の頃のSTING、BBQ BANDの人、CULTURE CLUBの人、ワタシは全部通っていない(笑)。
なのでスペクターと言えばもっぱらメタル系になります。
このベースが死んでるジャンルでもラインが聴こえる楽器として認知しています。Sadowskyと2択。
青春の一枚QueensrycheのOperation: Mindcrimeですが、刻みの音が脳に染み渡る。締まった音が最高なのよね。
もう一曲はやっぱりかわいしのぶさんかねえ。ドラム上手すぎなのでそちらに耳を奪われがちですが、ベースも最高。音楽全部が素晴らしい。。。
皆さん白スペ好きなんですよね^ ^
— 牛 (@bacchishi) June 19, 2019
(2019/09/03更新)
- Spector
- NS-2 (preKramer)(2019/08/07更新)