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RND 517のインプットによる音の違い
RND517のinst inにベースを繋いだ音と、mic inに繋いだ音が違うように感じていて、トランスを通る通らないの違いという認識はあったんだけど、もっと詳しく知りたい!
ということでgoogle geminiに聞いてみました。以下ご回答です。
その感覚は完全に正しいですし、電気的にも正常な反応です。
RND 517の「Inst In(楽器入力)」と「Mic In(マイク入力)」は、単に端子の形が違うだけではなく、内部を通る回路(電子部品のルート)と、電気的な特性(インピーダンス)が全く異なります。なぜ音が違うのか、その技術的な理由を解説します。
1. 入力インピーダンスの決定的な違い
これが最も大きな理由です。
Inst In (DI):
3MΩ(3メガオーム) という超ハイインピーダンス設計です。ベースのピックアップ(特にパッシブ)は、高い抵抗値で受け取らないと、高域が削がれ、音が痩せてしまいます。Inst Inはベースの信号を**「ありのまま、レンジを広く、高域まで鮮明に」**受け取るように設計されています。
Mic In:
通常 1kΩ〜10kΩ 程度のローインピーダンス設計です。もし変換プラグなどでベースを直接Mic Inに繋いでいる場合、インピーダンスの不整合(ミスマッチ) が起きます。これにより、ベースの電気信号が吸われすぎてしまい、**「音がこもる」「元気がなくなる」「レベルが下がる」**という現象が起きます(トーンサック)。
2. 回路構成の違い(JFET vs トランス)
RND 517の内部では、信号が通る道が異なります。
Inst In のルート:
ディスクリート JFET 回路 を通ります。JFETは真空管に近い特性を持つ半導体ですが、非常に反応が速く、クリアです。ベースの微細なニュアンスを**「バッファリング(整えて)」**してから、増幅回路へ送ります。
Mic In のルート:
入力トランスフォーマー を必ず通ります。トランスを通ることで、**「磁気的なサチュレーション(倍音)」や「中低域の太さ」**が付加されます。また、トランスは高域のピークを少し丸める特性もあります。
3. 接続方法による違い(外部DIを使っている場合)
もしあなたが、「ベース → 外部のDIボックス → XLRケーブル → 517のMic In」という繋ぎ方をしている場合:
Inst In直:
「517のJFET回路」の音です。シンプルで鮮度が高いです。
外部DI経由:
「外部DIの音(トランスなど)」+「517の入力トランスの音」という、二重の色付けになります。トランスを2回通ることになるため(DIにトランスがある場合)、音はより太く、重心が低く、ナロー(高域が落ち着いた) に聞こえるはずです。
結論:どちらを使うべきか?
RND 517は、この2つの音の違いを意図的に使い分ける(あるいはブレンドする)ことができるユニークな機材です。
Inst In (DI) が推奨される場合:
基本的にはこちらが正解です。インピーダンスが適正であり、ベース本来のレンジの広さ、アタックの速さ、煌びやかさを収録できます。
Mic In (外部DI経由) が推奨される場合:
もっと**「ダーティー」にしたい、あるいは「もっと太く、丸く」**したい場合。あえて外部のパッシブDI(Radial JDIなど)を通してからMic Inに入れることで、トランスの質感を重ね、ヴィンテージライクな粘りを出すことができます。
まとめ
「音が違う」と感じたのは、あなたの耳が良い証拠であり、「JFETのクリアさ(Inst)」と「トランスの太さ(Mic)」の違いを聞き分けている状態です。基本はInst Inを使いつつ、欲しいキャラクターに合わせて使い分けてみてください。
good;)
(2026/01/22更新)