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試奏したベースのインプレッション
試奏の視覚触覚
じゃあそろそろ試奏しますか(笑)。
インプレを読んでくれている人ならもしかしたら気がついたかもしれないけど、更新をテキストのみと動画追加の2回に分けているんですね。これは実は緩めにハードウェア部分と出音に分けてインプレしてるんですよ。あとは特徴とは裏表、ネガポジなので、一方でイマイチだったら、2回目の更新では見方を変えてこういう武器になるよねと言ったり。これは関係ない話か。
試奏についても2回に分けて書きます。今回は音以外の部分ね。視覚触覚編です。
店員さんからベースを受け取るまで
- スペックの確認
- 指輪やバングルなどアクセサリーは外す、ボタンを外して腕まくりをするなど楽器を傷つけないような配慮
- 持参したモノの使用可否確認
- 店員さんからベースを受け取る際に重量をチェック
- 座って膝の上において、座奏時のバランスをチェック
前回店員さんがチューニングしているところでやっていると思うけど、一応コントロールの構成と、値札に書いてあるネック、ボディ、指板の材、ピックアップやプリアンプのメーカーは確認しておこう。
楽器を傷つけないようにするのは確かベーマガの特集で頷いてから意識するようになったなあ。前回書き忘れたけど、傷つきやすそうな感じだったら、スラップやっていいか確認した方が感じがいいですよ。100%OKの返事ですけどね。
普段使っているストラップやピック、シールド、ヘッドホンを持っていくとより色々なことがわかる。購入までかなり近づいて試奏する本気の時は持参をオススメします。それを使っていいか店員さんに一言断る。
それから年齢とともに優先度が増してくるベース本体の重さ、両手で受け取った時、ストラップで吊った時、座奏時、片手でネックを持った時など、どのように感じるかチェック。絶対的な重量だけでなく重量バランスも上記で結構分かる。バイクも同じですが重心の場所を意識してみると良いですよ。
ネック
- ネックシェイプを確認
- ポジションマークの見やすさ、ポジションの把握のしやすさ
- 指板のR、厚さ、末端の処理
- フレットの高さ、大きさ、端の処理
- 弦高、各弦、各フレットを押し弦した感触
- ボルトオンの場合はボディと何フレットで接地しているか、ヒールカットなどボルトオン部の仕様
- ロッド調整口
- ボリュート
- ヘッドの厚さ
まず重要なネックまわり。上から下までニギニギ、サワサワして、太さと幅、ローポジハイポジでそれぞれの変化の仕方も確認。手をあてがって良い感じか確認。これは直感でほぼ当たりだけどネ(笑)。
表側の指板まわりも最重要項目なので、念入りに確認しましょう。音よりも弾き心地のほうが何とも出来ないので、どんだけ音が良くても弾きづらいベースは、個人的にはなし。フレット端の処理で仕事の丁寧さとかもわかりますが、とにかく見るよりもいっぱい触ってみた方が掴める事が多いです。
押弦の感触、テンションのバランスは弦によって変わってくるけど、とりあえず現物で判断するしかない。普段から愛器にいろんなブランドの弦を張ってみて、想像する引き出しを増やしておきたいですね。弦間はブリッジ側だけでなくナット側も注意してみておきましょう。指板の両端と弦のマージンもチェック。ちょっと荒い運指で弾いてみて弦落ちしないように設計されているか確認。
ロッド調整口から下はフェチ的な好みの話です(笑)。ボディ側にあってでかいボリュートでヘッドも厚いやつが個人的ストライク。ペグの配置も弦交換などのメンテ性が考えられているやつだとポイント追加。
ボディ
- コンター処理
- コントロールの配置
- ホーンの長さ
- ヘッドダイブ
- 木部の響き
- 塗装
フィエラブラッチ氏が言うように痛めやすい腕の内側が問題ない収まりかどうか。どこかきつく当たるところがあると、長時間弾くのは厳しいから、体にやさしいものを選びたいすね。バインディング仕様だと文字通り縁取りがされているので見栄えが良いのですが、当然丸いほうが体にやさしい当たり方をします。ここに甘えていないデザインのベースは偉い。
コントロールは邪魔にならずアクセスしやすい機能性を持っているかどうか。PUやブリッジに近かったり、詰め込みすぎて隣のノブに当たりやすかったりしないのが最低ラインです。
座奏時はボディの造形でごまかせていても、ストラップで吊るとヘッドダイブしてしまうこともあるので、やっぱり一度立って構えてみることは重要です。で、ホーンの長さはその時に大きく影響してきますので要注意。長ければ良いってものじゃなくて、メーカーが想定している高さと好みが合致するかが問題。ロスコーのLGなんかは少し高めであればハイポジが壮絶な弾きやすさだけど、下げると全域に渡って辛かったり。座奏時と立奏時ではベースと体の中心点がずれネックが遠くなったりしますんで、両方チェックすべしですね。
あとチェンバー加工は結構個性が出ますんで、どこを肉抜きしているかミニ四ファイターならずとも探りたい。単純に軽量化目的であってもソリッドと比べると響き方が変わります。Dingwallみたいなコーンとするボディは大好物ですね。コントロールキャビティの逆サイド~ホーン部までを肉抜きしているベースは結構あると思いますよ。
ベースを店員さんに返すまで
- ベースを構えてみて自分も含めたフォルムや収まりを見る
- vol0で弾く
- ヘッド、両側のホーン、肘が当たる部分を触って振動チェック。サステインもチェック
- もう一回外見の確認
試奏をしていると自分対楽器という関係性だけど、まわりにはベーシストとしてセットで見られますんで、全体が自分に馴染んでいるかチェック。単品ではダサく見えた楽器も、担いでみると俄然アリになったり、言い難いですがその逆もあったりします(笑)。完全に楽器負けしてるパターンはキツイねえ。まあ都合よく鏡なんてないと思うんで、店員さんに写メを撮ってもらって下さい。キャラと合わないとか、背伸びしているとか、客観的に見ると駄目なケースは結構あります。コワイ!
また『そんなの自意識過剰だよと思うタイプの自意識過剰』にならないよう気を付けて。だーれも見てないし聞いてないんだから。ただ撮影する時に顔だけは作らないようにね(笑)。ストラップの長さだったり、ベースの立て具合だったりと、体と楽器のバランスも確認できるので良いですよ。とにかく視点を変えることの重要さを身を持って知れます。
音量なしは弾き心地にフォーカスして試奏できるし、生音の大きさや各部の振動感知能力が上がるよ。ベースだけじゃなく結構手首が痛くなってるとか、無意識に腰をひねってるとか、体の変化にも気がつくことが多いよ。試奏は音に集中しがちなので、それ以外の部分の確認も意識的にやります。
弾くのをやめてマジマジとベースをみていると、店員さんへの試奏終了の合図にもなる。初めと違い弾いたあとの色眼鏡を通したチェックになるので、見え方が変わってきたりするよ。
追記があるかも知れないけど視覚触覚はこの辺りかなー。
なお嗅覚、指板のニオイとかをヒントに出来る方はどうぞやったらいいと思う。岸辺露伴みたいに味覚で掴んでもいいけど、まあぶっ飛ばされるので、どうしてもという方は購入後にやりましょう。変態を自称するベーシストは当然そこまでやってんだろうなあ(笑)?!
(2014/07/22更新)
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