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試奏したベースのインプレッション

KenSmith BSR6 & BSR5

SCHROEDERで試奏したら素っ気なかったのに、BAGENDに変えてもらったら一変!本当に素晴らしい音色だったんですね。というか主にキャビを試すために行った楽器屋で、以前試奏したことがあった同じケンスミスを指定したら、ここまで印象が変わるか!と驚いたのでした。どこに行っても同じ音がすると思っていたKen Smithだったけど、そんなこと無かったね(笑)。

SCHROEDERとBAGENDのキャラが相当違うってことなんだろうか?SCHROEDERは小さいながらレンジが広めでフラット指向、BAGENDはベースが欲しい音域の充実っぷりが素晴らしい。10inchと12inchの差も少なくないですが、まあ基本的に出てくる音は全然別物です。でKen Smith+Bag Endって素晴らしいと。

元々あまり感じられなかった、ややベーアンっぽいサウンドの押しの強さ=ミドルっぽさが、ワタシがベースに欲しいところなんだ、ということかと思います。キャビ側でそういうデザインになってれば、楽だよね。鳴らし方やEQ、PUバランスを使いこなせば、多分全然出来ることなんだろうけど、奥の深~いケンスミスをいきなり使いこなせないって(笑)。

で、レンタルしてスタジオで試す。

kensmithイケベのスタジオでBSR5のレンタルがあるとのこと(¥800/1h)!。勉強のため、バンドの中で使ってみたいということで申し込んでみました。

34inchだからちょっと違和感があったけど、まず使い心地についてはバッチリ。ヒザに抱えると幅広ボディがどうしてもヤだなと思っていたのが、立って使うと気にならない。また一緒に貸してくれたケンスミスのストラップがとてもイイ。一応持ってったコンフォートストラップと付け替えて試してみたんだけど、コンフォートの軽いがぶら下げている感とは別で、体としっかり一体感がある。で左手のポジションアシストとして、肩や右肘(これは幅のあるボディのおかげ)でのネック角度、開度、位置の調整がやりやすい。

サウンドはというと、残念ながらハートキーのキャビが割れを起こしてて、リアPUに振ったミドル押しのサウンドにすると歪む(ビビる)。参考にならなかったですよ。他のキャビもなく、店員さんも治せず、時間だけが過ぎ、料金は無料にならない(笑)。消化不良で寂しいスタジオになったのでした。ただそんな状態でもこのベースの片鱗は、自分なりにちょっと掴んだかも。

これつまりね、『在りすぎる』んですよ。

周りや自分がどんな状態で弾いても、わざとらしい位にいつもベースが鳴っていて、聞こえなくなったりしない。それがハイが出ているからじゃなく(キンキンで聞こえる訳じゃなく)、ケロケロいっているからではないから面白い。やっぱバンドに混ざるとケロケロはそんなに気にならないし、弾き方次第で軽減できるよ。『あ、これが丸裸的な事か』という風に思いました。

無意識に染みついた姿勢だと思いますが、それまでは弾き方やフレーズなんかで自分の場所を作ったり、入ったり取ったりしてた。これはサッカーで言うならボランチ的なことですよね。守備(土台)と全体のバランスを取りながら、折を見て攻撃参加と。ベースってそういうもんだと思ってずっと弾いてきましたけど、Ken Smithはそういう事じゃないみたい。

どこにボールがあろうが関係なく存在感があって、ゲームをコントロールしているというよりは、システム的にバッチリ効いているという感じです。それまでボールをもらうために無駄に動いていたところで動かなくて良い訳ですから、弾く側はスゴク楽です。落ち着いて来たボールを捌けばいい。ただ音が良く聞こえるので適当こけない、センス良くやらないとダメ。

で結局この話に戻るんだけど、そういうプレイスタイルが好きかどうかかな。好きな人はケンスミスを持っているんでしょうね(笑)。

(2010/10/07更新)


バグエンドで鳴らすと、アンプ直でこんな感じのイメージだったよ。ケロケロがあまりないと、好きな音です。

ハンマリングしながらグリスダウンしていく時の粒のそろい方、そしてB弦の音の通り方が素晴らしいね!。普通のベースで上手く鳴らそうと思って弾くB弦の音を、ケンスミスは普通に弾いて出ちゃうもんな。

でもインチを伸ばしたdingwallのテンションかけてるなという素直な音とは違って、ケンスミスは秘伝のタレ的なノウハウものの感じ。

(2010/10/12更新)